debhelper-obsolete-compat -
サポートされなくなった互換性レベル一覧
このドキュメントには、もはやサポートされていない全ての互換性レベルからのアップグレードに対するガイドラインが含まれています。従って、殆どが当時の目的についての説明と、サポートされていない互換性レベルからサポートされているレベルへのアップグレードを支援するためのものになります。
サポートされている互換性レベルからのアップグレードについては、
debhelper(7)
を参照して下さい。
以下は過去のものとなった互換性レベルとその変更の一覧です。
- v7
- これはサポートされている最低限の互換性レベルです。
v6 からの変更点:
- -
- もし、debian/tmp
以下にあるようなファイルが、カレントディレクトリにない場合
(もしくは、 --sourcedir
で指定したディレクトリにない場合)
、 dh_install は debian/tmp
を探しにいくようになりました。この振る舞いの変更により、
dh_install
に特に何か引数を指定しなくても、
debian/tmp
にインストールしようとする
dh_auto_install
と協調して動作できるようになりました。
- -
-
dh_clean は debian/clean
を読み、そこに記載されているファイルを消すようになりました。
- -
-
dh_clean
はビルドディレクトリの最上位の階層にある
*-stamp
ファイルを消すようになりました。
- -
-
dh_installchangelogs
は、何も指定しなくてもどのファイルが
upstream の changelog
であるかを推定するようになりました。
- v6
- v5 からの変更点:
- -
- メンテナンス用スクリプトの一部を生成するコマンドは、prerm
と postrm
スクリプト用にこれらを逆順に並び替えるようになりました。
- -
-
dh_installwm は x-window-manager.1.gz
という slave な man
ページへリンクを作るようになりました。これはパッケージビルドディレクトリ内の
usr/share/man/man1
ディレクトリに man
ページがある場合に行われます。
- -
-
dh_builddeb は、CVS:.svn:.git
のように除外する対象を
DH_ALWAYS_EXCLUDE
に指定しても該当するファイルを削除していませんでした。本互換性レベルでは削除するようになっています。
- -
-
dh_installman
は、パッケージビルドディレクトリにすでに存在する
man
ページを上書きしても良くなりました。これより以前の互換性レベルの元では、このような動作は何の警告もなく拒絶されていました。
- v5
- v4 からの変更点:
- -
- debhelper
設定ファイルでのコメントは無視されるようになりました。
- -
-
dh_strip --dbg-package
により、デバッグ用シンボルテーブルに対してパッケージの名前を指定できるようになりました。以前はデバッグ用シンボルテーブルからパッケージの名前を取り出していました。
- -
-
dh_installdocs
は空ファイルのインストールを飛ばします。
- -
-
dh_install
は、ワイルドカードに該当するファイルが無い時はエラーを出力するようになりました。
- v4
- v3 からの変更点:
- -
-
dh_makeshlibs -V は、shlibs
ファイル内の生成された依存関係を示す行のバージョン番号について、debian
リビジョンを含めないようになりました。
- -
-
debian/control
へ、${shlibs:Depends} の他に
${misc:Depends}
を新たに指定するのが推奨されるようになりました。
- -
-
dh_fixperms
により、bin/
ディレクトリ及び F
<etc/init.d>
以下にあるすべてのファイルに実行権限が付与されるようになりました。
- -
-
dh_linkは、既存のリンクであってもポリシーに合わせ、リンクを修正するようになりました。
- v3
- このモードは v2
のモードと同じ動作をしますが、以下の追加機能があります:
- -
- debhelper
の設定ファイルは、
* や ?
のワイルドカードによるファイル名指定が利用できます。この機能を無効にし、これらワイルドカード文字をそのままの文字として扱うには、バックスラッシュを文字の前に置いてください。
- -
-
dh_makeshlibs
により、postinst や postrm
スクリプトが ldconfig
を呼び出すようになっています。
- -
-
dh_installdeb は、etc/
以下のすべてのファイルを自動的に
conffile
として扱います。
- v2
- このモードを指定すると、常に
debian/ package
を全パッケージのビルドディレクトリとして利用するようになります。
このモードは廃止されました。
- v1
- これは debhelper
が元来持つ互換性レベルで、これがデフォルトです。このモードでは、debhelper
は debian/tmp を、control
ファイルの最初に記載されているバイナリパッケージのビルドディレクトリとして利用しようとします。また、debian/
package を control
内に指定されている全パッケージに対して適用します。
このモードは廃止されました。
debhelper(7)
Niels Thykier <
[email protected]>
Joey Hess