cannaserver -
かな漢字変換サーバ
cannaserver [-d] [-u userid] [-inet] [-inet6] [-l n] [-syslog]
[-p num] [ddpath]
かな漢字変換サービスを提供します。通常
cannaserver(1M)は /etc/rc
などのシステム依存のデーモン起動プロセスにおいて起動され、
ユーザにより直接起動されることはありません。
cannaserver(1M)は、デフォルトではUNIXドメインソケットを通した同一
ホストのクライアントからの接続しか受け付けません。ただし、オプション
-inet(または-inet6)により、TCP
接続も受け入れるようになります。
上記のいずれの設定であっても、ホスト、ユーザ単位でアクセスを制御する
ために /etc/hosts.canna
ファイルを用いることができます。
cannaserver(1M)
は起動すると即座にフォークしバックグラウンドプロセス
となります。したがって``&''により明示的にバックグラウンドプロセスにす
る必要はありません。
cannaserver(1M) は起動時に cannaserver(1M)
とクライアントが通信するために
UNIXドメインソケット
/tmp/.iroha_unix/IROHA[:num]
を作成します。
ソケットは cannaserver(1M)
終了時に自動的に消去されますが、cannaserver(1M)
が異
常終了するなどの原因で
cannaserver(1M)
が動いていないにもかかわらずソケット
が存在する場合には手動でソケットを削除して下さい。そうしないと
cannaserver(1M)
が起動できません。
クライアントが使用できる辞書は
/var/lib/canna/dic/*/dics.dir
によって指定します。
クライアント側のユーザは、~/.canna
においてどの辞書を使用するか指定できます。
- ddpath
- 辞書の存在するディレクトリを指定します。
- -d
- cannaserver(1M)
をデバッグモードで起動します。cannaserver(1M)
はフォ
アグランドプロセスとして実行され、ログレベル
5 のログが標準
エラー出力に出力されます。
- -inet
- cannaserver(1M)
がリモートホストからの
inetドメインソケットを用いた
接続を受け付けるようになります。これを指定しないと、
cannaserver(1M) は
UNIXドメインソケットを用いて、同一ホストのクライアントと接続すること
しかできません。
- -inet6
- IPv6サポートを有効にします。これを単独で指定した場合は、IPv4での接続は
できません。IPv4も有効にするには、-inet
-inet6と指定します。
- -l n
- cannaserver(1M) のログを
/tmp/canna.log に出力します。n
でログ
のレベルを設定します。ログのレベルとして
1〜5 の数字を指定
できます。
- -u userid
- cannaserver(1M)がどのユーザーの権限で動作するか指定します。指定しなかった場合、
起動したユーザーの権限で動作します。
- -syslog
- syslogd(8)へログを出力します。このオプションを指定した際は
/var/log/canna/CANNA?msgs
にはログは出力されません。
- -p num
- cannaserver(1M)が使用するポート番号を通常のものに
+num した値とします。
通常使われるポート番号は5680です。このオプションはソケットのファイル名
およびログファイル名に影響します。下記参照。
- /tmp/.iroha_unix/IROHA[:num]
- ソケット。[:num]の部分は、-p
を指定したときのみ追加されます。
- /var/lib/canna/dic/*/dics.dir
- 辞書目録
- /etc/hosts.canna
- アクセス制御ファイル
- /var/log/canna/CANNA?msgs
- ログファイル。"?"
は -p で指定した num
で、デフォルトは 0
です。 -syslog
を指定した際はこのファイルにログは出力されません。
cannakill(1M),
cannastat(1),
cannacheck(1),
cshost(1)