dejagnu —
DejaGnu
の補助コマンド起動
dejagnu
⟨
command⟩
[
--help |
options...]
dejagnu --help
dejagnu --version
dejagnu
コマンドは、
要求された
command
を実装しているスクリプトを検索します。
複数の実装が利用可能である場合には、
内部の固定リストに基づいて、
対象を選び出します。
そしてそのコマンドを実行します。
- --help
- コマンドを実行せず、
ヘルプメッセージを表示します。
コマンドが指定されなかった場合、
dejagnu
自体の簡単な使用方法を表示します。
-
-V,
--version
- DejaGnu
のバージョンを含めた、
本ツールのバージョン情報を表示します。
コマンドが指定されていても無視されます。
-
-v,
--verbose
-
dejagnu
自体の操作を説明する追加情報を出力します。
このオプションは、
起動されるコマンドにも受け渡されます。
コマンド名の後ろに指定された引数は、
起動されるコマンドにすべて受け渡されます。
DEJAGNULIBS
- 設定する場合は、
ファイルシステム上の
DejaGnu
ライブラリの場所を設定します。
DEJAGNULIBS
が設定された場合、
FILES
に説明する検索処理は行われません。
AWK
- Awk
インタープリターへのフルパスを指定します。
これは GNU Awk
の場合もあり、
そうでない場合もあります。
これが設定されていない場合、
awk
プログラムは
PATH
から検索されます。
Awk
インタープリターが
GNU Awk であった場合、 Awk
インタープリターの実行時には
--posix
オプションが与えられます。
GAWK
- GNU Awk
へのフルパスを指定します。
これが設定されていない場合、
gawk
プログラムは
PATH
から検索されます。
BASH
- GNU Bash
へのフルパスを指定します。
これが設定されていない場合、
bash
プログラムは
PATH
から検索されます。
なおスクリプトの実行中には、
たとえ sh
として実行していても、
この変数を設定するのは
Bash です。
EXPECT
- Expect
へのフルパスを指定します。
これは、
すでにロードされている
Expect 拡張を使った Tcl
インタープリターです。
これが設定されていない場合、
expect
プログラムは
PATH
から検索されます。
なお DejaGnu コアは Expect
によって記述されているため、
このインタープリターはいつでも利用可能となっています。
TCLSH
- Tcl
インタープリターのフルパスを指定します。
これが設定されていない場合、
tclsh
プログラムは
PATH
から検索されます。
なお GNU Awk は Awk
のスーパーセットであり、
Expect は Tcl
のスーパーセットとみなされています。
そしていずれも、
前者のプログラムを利用して、
後者のプログラムで書かれたスクリプトを実行できるようにしています。
このことから、
一般に Awk
プログラムの実行は GNU
拡張を無効にして行われます。
それは GNU Awk に対する
--posix
オプションを使って実現しています。
Tcl プログラムは、
tclsh または
expect
のいずれかによって実行される場合があるため、
これに合わせて作成しておく必要があります。
- $DEJAGNULIBS/commands
-
DEJAGNULIBS
が設定されている場合、
コマンドスクリプトは、
すべてこのディレクトリ内にあるものとして動作します。
設定されていない場合、
以下に示すディレクトリの中から、
実際に存在する最初のディレクトリが用いられます。
なお
@bindir@ は
dejagnu
自体が存在しているディレクトリです。
- @bindir@/../share/dejagnu/commands
- @bindir@/../../share/dejagnu/commands
- /usr/share/dejagnu/commands
- /usr/local/share/dejagnu/commands
DejaGnu
の完全なドキュメントは
Texinfo
マニュアルとしてメンテナンスされています。
info
プログラムが適切にインストールされていれば、
コマンド
info dejagnu
の実行によって、
完全なマニュアルを参照できます。
Jacob Bachmeyer
シェルの利用制限により、
コマンド名は引数よりも前に記述する必要があります。