dhcrelay - Dynamic Host Configuration Protocol
(動的ホスト設定プロトコル)
中継エージェント
dhcrelay [
-p port ] [
-d ] [
-q ] [
-i if0 [
... -i ifN ] ]
server0 [
...serverN ]
Internet Software Consortium DHCP
中継エージェント dhcrelay
は、 DHCP
サーバが直接には接続されていないサブネットからの
DHCP 要求や BOOTP
要求を、他のサブネットにある
1 つまたは複数の DHCP
サーバに中継する手段を提供します。
この DHCP
中継エージェントは、
-i フラグで 1
つまたは複数のインターフェースが指定された場合を除き、
ホストに接続されたすべてのインターフェースで
DHCP
要求を待ち受けます。
要求を受信すると、dhcrelay
はその要求を、
コマンドラインで指定された
DHCP
サーバのリストへ転送します。
そこから返答を受けとると、
その返答はもともとの要求が来たネットワークに
ブロードキャストまたはユニキャストされます。
dhcrelay が待機する (1
つまたは複数の)
インターフェースを指定することもできます。
これを用いれば、dhcrelay
の接続先のネットワークが、
あるインターフェース経由では
DHCP
サーバのいないもの、
また別のインターフェース経由では
DHCP サーバがいるもの、
のようになっている場合に、
サーバがいる側のネットワークからの要求を
そのサーバに転送するようなことはしないようにできます。
これは完全な解決法ではありませんが。
dhcrelay
が待機するよう設定したいネットワークインターフェースの名前は、
コマンドラインの
-i
オプションを用いて指定できます。
コマンドラインでひとつもインターフェース名が指定されないと、
dhcrelay
はすべてのネットワークインターフェースを用います。
ただしブロードキャストできないインターフェースは可能な場合は除き、
それから各インターフェースを設定します。
dhcrelay を標準のポート
(ポート 67)
以外で待機させたい場合は
-p
フラグで指定できます。この後には
dhcrelay を待機させる udp
のポート番号を書きます。これはデバッグの用途に特に便利です。
-p
フラグが指定されると、この中継エージェントは指定した番号よりも
1
つ大きなポート番号を用いてクライアントに返事を送ります。
つまり
-p 67
を指定した場合は、dhcrelay
はポート 67 を聴き、
ポート 67
に返事を送ります。サーバへの中継は、
-p
フラグで指定したのと同じポート番号に送信されます。
dhcrelay
は通常インターフェースを設定するまではフォアグラウンドで動作し、
これが終了するとバックグラウンドに移動します。
dhcrelay
を常にフォアグラウンドで動作させるには、
-d
フラグを指定します。これは
dhcrelay
をデバッガの下で動作させたり、
System V システムの inittab
以外から動作させる場合に便利です。
dhcrelay
は、起動時にネットワーク設定を表示します。
これはシステムの起動スクリプトなどでは邪魔かもしれません。
この動作を無効にするには
-q
フラグを指定します。
DHCP 要求や BOOTP
要求の転送先となる DHCP
サーバの名前は、
少なくとも 1
つ以上コマンドラインで指定しなければなりません。
dhclient(8),
dhcpd(8), RFC2132, RFC2131.
dhcpd(8) は Ted Lemon <
[email protected]> が Vixie
Enterprises と協力のもと Internet Software
Consortium
のために書きました。
Internet Software Consortium の情報は
http://www.isc.org/isc にあります。
Vixie Enterprises の情報は
http://www.vix.com
にあります。