etext, edata, end -
プログラムセグメントの終わり
extern etext;
extern edata;
extern end;
これらのシンボルのアドレスは各種のプログラムセグメントの終わりを示す。
- etext
- テキストセグメント
(プログラムのコード)
の末尾の次のアドレス。
- edata
- 初期化されたデータのセグメントの末尾の次のアドレス。
- end
- 初期化されていないデータのセグメント
(BSS
セグメントとも言われる)
の末尾の次のアドレス。
これらのシンボルは長年ほとんどの
UNIX
システムで提供されているが、
標準化されてはいない。注意して使うこと。
プログラムではこれらのシンボルは明示的に宣言しなければならない。
これらはどのヘッダーファイルでも定義されていない。
いくつかのシステムでは、これらのシンボルの名前は前にアンダースコアが
付いていて、
_etext,
_edata,
_end となっている。 Linux
でコンパイルされたプログラムでは、
これらのシンボルでも定義される。
プログラムの実行開始時に、プログラムブレークは
&end の近くのどこか
(おそらく次のページの先頭)
になる。
しかしながら、
brk(2)
や
malloc(3)
でメモリーが割り当てられるに連れて、プログラムブレークは変化していく。
引数に 0 を指定して
sbrk(2)
を呼び出すことで、プログラムブレークの現在値を知ることができる。
下記のプログラムを実行すると、次のような出力が得られる。
$ ./a.out
First address past:
program text (etext) 0x8048568
initialized data (edata) 0x804a01c
uninitialized data (end) 0x804a024
#include <stdio.h>
#include <stdlib.h>
extern char etext, edata, end; /* The symbols must have some type,
or "gcc -Wall" complains */
int
main(int argc, char *argv[])
{
printf("First address past:\n");
printf(" program text (etext) %10p\n", &etext);
printf(" initialized data (edata) %10p\n", &edata);
printf(" uninitialized data (end) %10p\n", &end);
exit(EXIT_SUCCESS);
}
objdump(1),
readelf(1),
sbrk(2),
elf(5)
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man-pages
プロジェクトのリリース
5.10
の一部である。プロジェクトの説明とバグ報告に関する情報は
https://www.kernel.org/doc/man-pages/
に書かれている。