名前
kexec_load - 新しいカーネルを後で実行するためにロードする書式
#include <linux/kexec.h>説明
kexec_load() システムコールは、新しいカーネルをロードし、 その後の reboot(2) で実行できるようにする。 flags 引き数は、システムコールの呼び出しの動作を制御するマスクビットである。 flags には以下の値を指定できる。- KEXEC_ON_CRASH (Linux 2.6.13 以降)
- システムのクラッシュ時に、新しいカーネルを自動的に実行する。
- KEXEC_PRESERVE_CONTEXT (Linux 2.6.27 以降)
- 新しいカーネルを実行する前に、 システムのハードウェアとソフトウェアの状態を保存する。 システムの中断時 (suspend) などで使用できる。 このフラグは、カーネルの設定で CONFIG_KEXEC_JUMP が有効の場合のみ 利用可能であり、 nr_segments が 0 より大きい場合のみ効果がある。
struct kexec_segment { void *buf; /* Buffer in user space */ size_t bufsz; /* Buffer length in user space */ void *mem; /* Physical address of kernel */ size_t memsz; /* Physical address length */ };
segments で定義されたカーネルイメージは、 呼び出したプロセスから予約済みメモリーにコピーされる。
返り値
成功すると、 kexec_load は 0 を返す。 エラーの場合、 -1 が返り、 errno にエラーを示す値が設定される。エラー
- EBUSY
- 別のクラッシュカーネルがすでにロードされているか、 クラッシュカーネルがすでに使用されている。
- EINVAL
- flags が無効である。 nr_segments が大きすぎる。
- EPERM
- 呼び出し側が CAP_SYS_BOOT ケーパビリティを持っていない。
バージョン
kexec_load() システムコールは Linux 2.6.13 で初めて登場した。準拠
このシステムコールは Linux 固有である。注意
現在のところ、 kexec_load() は glibc ではサポートされていない。 syscall(2) を使って呼び出すこと。 必要な定数は Linux カーネルのソースファイル linux/kexec.h で定義されている が、現在のところ glibc には公開されていない。 そのため、これらの定数は手動で定義しなければならない。関連項目
reboot(2), syscall(2)この文書について
この man ページは Linux man-pages プロジェクトのリリース 3.78 の一部 である。プロジェクトの説明とバグ報告に関する情報は http://www.kernel.org/doc/man-pages/ に書かれている。2014-08-19 | Linux |