名前

passwd - パスワードファイル

説明

passwd ファイルには各ユーザアカウントの様々な情報が記録されている。 書かれているのは次の通り。
ログイン名
暗号化されたパスワード (無いこともある)
ユーザ ID 番号
グループ ID 番号
ユーザ名またはコメントのフィールド
ユーザのホームディレクトリ
ユーザのコマンドインタプリタ
パスワードが shadow 化されている場合は、 パスワードフィールドを埋めてはならない。 shadow パスワードを用いている場合、暗号化されたパスワードは /etc/shadow に書かれている。 暗号化されたパスワードは、 アルファベット a から z、A から Z、0 から 9、. と / の 64 文字から作られた 13 文字からなる。 この文字列がどのように解釈されるかの詳細は crypt(3) を参照のこと。
オプションとして、パスワードの後に、 コンマに続いてパスワードの有効期限文字列が記されていることもある。 この文字列はパスワードと同じ文字セットからなる。 最初の文字は、パスワードが何週間有効かを示す。 二番目の文字は、何週間経てばユーザがパスワードを変更できるかを示す。 最後の二文字は、 最後にパスワードを変更したのが 1970 年 1 月から何週間経過した時点であるかを表す。 パスワードの有効期限が過ぎた時は、 ユーザは新しいパスワードを設定しなければならない。
コメントフィールドは finger(1) のような様々なシステムユーティリティから利用される。 コメントフィールドには、追加情報として、 次のような 3 つの数値が記入されていることもある。
pri= - nice の初期設定値
umask= - umask の初期設定値
ulimit= - ulimit の初期設定値
これらのフィールドは互いに、また他のコメントフィールドと、 コンマを用いて分離される。
ホームディレクトリフィールドは、 初期作業ディレクトリの名前を与える。 login はこの情報を用いて環境変数 HOME の内容を設定する。
コマンドインタプリタのフィールドには、 ユーザのコマンド言語インタプリタか、 最初に実行するプログラムの名前を記す。 login はこの情報を用いて環境変数 SHELL の内容を設定する。 このフィールドに何も記されていない場合は、 デフォルト値として /bin/sh を使用する。

ファイル

/etc/passwd - ユーザアカウント情報

関連項目

login(1), passwd(1), su(1), shadow(5), pwconv(8), pwunconv(8), sulogin(8)

著者

Julianne Frances Haugh ([email protected])

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