quotacheck -
ファイルシステムをスキャンしディスク使用量を調べる。quota
ファイルの作成・チェック・修復を行う
quotacheck [
-gubcfinvdMmR ] [
-F quota-format ]
-a |
filesystem
quotacheck
は各ファイルシステムを調べて、現在のディスク使用量のテーブルを構築し、
ファイルシステムのディスク
quota
ファイルに記録されているテーブルと比較する
(
-c
が指定された場合、最後のステップは省略される)。
デフォルトではユーザー
quota
のみがチェックされる。
quotacheck
はチェックされる各ファイルシステムのルートに
[a]quota.user と
[a]quota.group
という名前の quota
ファイルがあるものと仮定する。
ファイルが存在しない場合、
quotacheck
はこれを作成する。
quota
ファイルが壊れている場合、
quotacheck
は可能な限りデータを保存しようとする。
データを救い出すにはユーザーの介入が必要かもしれない。
このような状況でオプションを指定しないと、
quotacheck
は単純に終了する。
対話モード
(オプション
-i)
では、ユーザーは意見
(advice) を尋ねられる。
意見をコマンドラインで提示することもできる
(オプション
-n
を参照)。 これは
quotacheck
を自動的に
(すなわち、スクリプトから)
実行し、
失敗を受け入れない場合に役に立つ。
quotacheck
は、システムがブートして
quota
が正しく設定されていないファイルシステムをマウントする度に
必ず起動させなくてはならない。
これはシステムクラッシュ後に最も良く起こりがちである。
ファイルシステムの quota
を無効にして、
quotacheck
を実行することを強く推奨する。
さもないと、quota
ファイルのデータが損傷したり失われたりする可能性がある。
スキャン中に実使用量が変わるかもしれないので、
使用中のファイルシステムに
quotacheck
を実行することも賢明でない。
これを避けるため、
quotacheck
はスキャンを開始する前にファイルシステムを
リードオンリーで再マウントしようとする。
quotacheck
はスキャンが完了すると、ファイルシステムをリードライトで再マウントする。
オプション
-m
により、この動作を無効にできる。
オプション
-M
により、ファイルシステムをリードオンリーで再マウントするときの失敗を
quotacheck
に無視させることもできる。
- -b
- 新しいデータを書き込む前に、
quotacheck に quota
ファイルのバックアップを作成させる。
- -v
-
quotacheck
に進行している操作を表示させる。
通常は寡黙に動作する。
- -d
- デバッグモードを有効にする。
プログラムのデバッグを行なうための多くの情報を表示する。
出力はかなり詳細になり、スキャン速度も低下するだろう。
- -u
-
/etc/mtab
でリストされているファイルシステム、
または指定されたファイルシステムのユーザー
quota
のみがチェックされる。
デフォルトの動作である。
- -g
-
/etc/mtab
でリストされているファイルシステム、
または指定されたファイルシステムのグループ
quota
のみがチェックされる。
- -c
- 既存の quota
ファイルを読み込まない。
新規にスキャンを実行し、それをディスクに保存する。
quotacheck は古い quota
ファイルが見つからなければ、そのスキャンも飛ばす。
- -f
- quota
が有効にされているファイルシステムに対して、
quota
ファイルをチェックして、新しい
quota
ファイルを書き込む。
- -M
- このフラグが指定されると、再マウントに失敗した場合に
リードライトモードでファイルシステムをチェックする。
スキャン中にファイルシステムに書き込むプロセスがないことが
確かな場合にのみ実行すべきである。
- -m
- ファイルシステムをリードオンリーで再マウントしない。
オプション -M
のコメントも参照すること。
- -i
- 対話モード。
デフォルトでは、エラーがあった場合
quotacheck は終了する。
対話モードではユーザーは入力を求められる。
オプション -n
を参照すること。
- -n
- quota
ファイルが壊れている場合でも、
存在する 1
つのユーザー ID
またはグループ ID
のエントリを
複製できる可能性がある。
通常はこのような場合、
quotacheck
は終了するかユーザーに入力を求める。
このオプションが設定された場合、見つかった最初のエントリが常に使われる
(このオプションは対話モードでも動作する)。
- -F format-name
- 指定されたフォーマットの
quota
ファイルのチェックと修正を行う
(つまり、フォーマットの自動判定を行わない)。
quota
ファイルが壊れていて判定がうまく動作しない場合に推奨される。
vfsold (バージョン 1 の quota),
vfsv0 (バージョン 2 の quota),
rpc (NFS 越しの quota), xfs (XFS
ファイルシステム上の
quota)。
- -a
-
/etc/mtab にある NFS
以外の全てのファイルシステムをチェックする。
- -R
-
-a
オプションとともに使った場合、
ルートファイルシステム以外の全てのファイルシステムがチェックされる。
quotacheck
はスーパーユーザーとしてのみ実行すべきである。
恐らく非特権ユーザーは、指定されたファイルシステムの全てのディレクトリを
読むことが許可されていない。
quota(1),
quotactl(2),
fstab(5),
quotaon(8),
repquota(8),
convertquota(8),
setquota(8),
edquota(8),
fsck(8),
efsck(8),
e2fsck(8),
xfsck(8)
-
aquota.user または
aquota.group
- quota
を設定するファイルシステムのルートに置かれる
(バージョン 2 の quota, XFS
以外のファイルシステム)。
-
quota.user または
quota.group
- quota
を設定するファイルシステムのルートに置かれる
(バージョン 1 の quota, XFS
以外のファイルシステム)。
- /etc/mtab
- マウントされているファイルシステムの名前と位置が書かれている。
Jan Kara <
[email protected]>。
このプログラムは
Edvard Tuinder <
[email protected]>
Marco van Wieringen <
[email protected]>
による昔の
quotacheck
に基づいている。