名前

setsid - セッション (session) を作成し、プロセスグループ ID を設定する

書式

#include <sys/types.h>
 
#include <unistd.h>
pid_t setsid(void);
 

説明

setsid() は、 呼び出したプロセスがプロセスグループリーダー (process group leader) でなければ、 新しいセッションを作成する。 呼び出したプロセスは、 新しいセッションのリーダーとなる (すなわち、そのセッション ID がプロセス ID と同じ値になる)。 また、呼び出したプロセスは、 そのセッションの新しいプロセスグループのプロセスグループリーダーにもなる (すなわち、プロセスグループ ID がプロセス ID と同じ値になる)。
呼び出したプロセスは、 新しいプロセスグループと新しいセッションの唯一のプロセスとなる。
最初は、新しいセッションは制御端末を持たない。セッションが制御端末を獲得する方法については credentials(7) を参照。

返り値

成功すると、呼び出したプロセスの (新しい) セッション ID が返される。 エラーの場合は、 (pid_t) -1 が返され、 errno にエラーを示す値が設定される。

エラー

EPERM
いずれかのプロセスのプロセスグループ ID が、 呼び出したプロセスの PID と等しい。 これは、呼び出したプロセスが既にプロセスリーダーの場合には setsid() は失敗することを意味する。

準拠

POSIX.1-2001, POSIX.1-2008, SVr4.

注意

fork(2) で作成された子プロセスは、親プロセスのセッション ID を継承する。 execve(2) の前後でセッション ID は保存される。
A process group leader is a process whose process group ID equals its PID. Disallowing a process group leader from calling setsid() prevents the possibility that a process group leader places itself in a new session while other processes in the process group remain in the original session; such a scenario would break the strict two-level hierarchy of sessions and process groups. In order to be sure that setsid() will succeed, call fork(2) and have the parent _exit(2), while the child (which by definition can't be a process group leader) calls setsid().
セッションが制御端末を持っていて、その端末に対して CLOCAL フラグが設定されておらず、端末のハングアップが起きた場合、 セッションリーダーに SIGHUP シグナルが送られる。
セッションリーダーのプロセスが終了した場合には、その制御端末のフォアグランドのプロセスグループに所属する各プロセスに SIGHUP シグナルが送られる。

関連項目

setsid(1), getsid(2), setpgid(2), setpgrp(2), tcgetsid(3), credentials(7)

この文書について

この man ページは Linux man-pages プロジェクトのリリース 5.10 の一部である。プロジェクトの説明とバグ報告に関する情報は https://www.kernel.org/doc/man-pages/ に書かれている。

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