名前

erfc, erfcf, erfcl - 相補誤差関数

書式

#include <math.h>
double erfc(double x);
float erfcf(float x);
long double erfcl(long double x);
-lm でリンクする。
glibc 向けの機能検査マクロの要件 ( feature_test_macros(7) 参照):
erfc():
_ISOC99_SOURCE || _POSIX_C_SOURCE >= 200112L || _XOPEN_SOURCE
|| /* Since glibc 2.19: */ _DEFAULT_SOURCE
|| /* Glibc versions <= 2.19: */ _BSD_SOURCE || _SVID_SOURCE
 
erfcf(), erfcl():
_ISOC99_SOURCE || _POSIX_C_SOURCE >= 200112L
|| /* Since glibc 2.19: */ _DEFAULT_SOURCE
|| /* Glibc versions <= 2.19: */ _BSD_SOURCE || _SVID_SOURCE

説明

これらの関数は x の相補誤差関数、つまり 1.0 - erf(x) を返す。

返り値

成功すると、これらの関数は x の相補誤差関数を返す。 返り値は [0,2] の範囲となる。
x が NaN の場合、NaN が返される。
x が +0 か -0 の場合、1 が返される。
x が正の無限大の場合、+0 が返される。
x が負の無限大の場合、+2 が返される。
関数の結果がアンダーフローし、表現できない値となる場合は、 返り値は 0.0 となる。
関数の結果がアンダーフローするが、 表現できる値 (つまり非正規化数 (subnormal)) となる場合は、 その値が返され、範囲エラー (range error) が発生する。

エラー

これらの関数を呼び出した際にエラーが発生したかの判定方法についての情報は math_error(7) を参照のこと。
以下のエラーが発生する可能性がある。
範囲エラー: 結果のアンダーフロー (結果が非正規化数)
アンダーフロー浮動小数点例外 ( FE_UNDERFLOW) が上がる。
これらの関数は errno を設定しない。

属性

この節で使用されている用語の説明については、 attributes(7) を参照。
インターフェース 属性
erfc(), erfcf(), erfcl() Thread safety MT-Safe

準拠

C99, POSIX.1-2001, POSIX.1-2008.
double 版の関数は SVr4, 4.3BSD にも準拠している。

注意

関数 erfc(), erfcf(), erfcl() が提供されているのは、 x が大きな値の場合に (erf(x) の値は 1 に近付いていくことで) 1-erf(x) の計算において精度が失われるのを避けるためである。

関連項目

cerf(3), erf(3), exp(3)

この文書について

この man ページは Linux man-pages プロジェクトのリリース 5.10 の一部である。プロジェクトの説明とバグ報告に関する情報は https://www.kernel.org/doc/man-pages/ に書かれている。

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